地理教育にインターネット利用をに関する記録   (2005年頃の「世界を観る目」原稿より

 定年退職により浪人中の身の上ですが、在職中より少々情報化にこだわりをもっています。特に世界情報という面からいってインターネットその他の有効性にかなり以前より着目していました。そういう意味で帝国書院のホームページに着目しております。その他の販売ディスクについても注目しております。
 特に以下のような企画にこだわりをもっています。理科の方に100校計画があり千葉県の現在学校名変更し学芸高等学校ターネットリンク「9つの惑星(Nine Planets)」の有志による日本語翻訳がかなり以前より進行しており、地理でも同じようなことが出来ないものかとかねがね考えております。
 同じような発想で貴社の教科書記述を生かしてそれぞれの項目ごとに有効なインターネットリンクをはりつけて見ようと思いつきました。記憶容量の飛躍的な増大によって、画像特に図版を含めて、場合によっては動画すらもデータベース化が安
価に可能となっています。また、通信速度や量の大規模化伴い、生徒自らで調べまとめ発表する学習が十分可能な条件がととのいつつあります。
 これには、能率的なガイダンスが必要になると考えております。微力ながら手をこまぬいて見ている訳にもいかない気持ちから個人的ですが、リンクを作成してみようと思い
立ち、アウトレットのパソコンを購入して、ほそぼそと初歩的な段階から制作してみようかと、考え新しい資料が、ほ
しかった訳です。もちろん著作権がありますから、実験研究の段階でしかあり得ないわけですが、出来るだけ仲間をあつめて共同で制作できればいいのになと考えておりますが、具体的方策はたっていません。しかるべき所ですでに企画は進行中だとは思いますが、情報はもっておりません。
 このような仕事は、時間がふんだんにある退職者にふさわしい仕事のひとつではないか、現役では多忙で不可能に近いとおもいますので。現段階で調べてみた結果を若干報告しておきます。おおむね一般的な世界情報は、帝国書院のホームページのリンクにあるわけです。世界各国要覧は外務省、海外のそれはアメリカ合衆国国防省CAI FACTBOOKで入手出来ます。
 その他多くのページが英語ではあります。国土地理院では、多くの地形図が解説付であります。解像度も高いものが一般無料公開されていますが、地図に親しもうという講座は非常に良いと思います。最近では、有珠山、三宅島についてほぼ十分な資料が公開されています。これも第一線の先生がたが、中学生や高校生にその面白さを伝えたいという意気ごみが伝わってきます。多くのサイエンスのページにはその雰囲気があります。
 宇宙開発事業団(NASDA)のページでは、かっての「みどり」が撮影した世界の都市の人工衛星写真が数多く提示されています。解説が不十分な面や、一時ハッカーによって破壊されたこともあるようですが現在は復刻されているようです。時折リモートセンシング講習会の案内もあるようです。有料のディスクカタログもあり、より身近な地域観察にはそれを購入する必要あるようです。筑波大学のホームページでは、世界の地理学科(大学や研究機関)のアドレスのミラー(海外の大学版の複製がおかれており、そこから各国の地理学科の研究内容やシラバスを容易に手に入れることも出来ます。また地図に関してはNifty ServeにF—YAMAのページが古地図やありとあらゆる地図に関することがらが収録され,おみやげに素晴らしい立体地図作成プログラムや地図と図法をみごとに描いたプログラムを何と無料でくれます。テキサス大学や合衆国議会局図書館では、古い貴重な地図などがかなり高い解像度で公開され、日本の国会図書館でもそのような展示(幕末江戸図)が始まっています。学校などの速い回線があれば、大きな印刷物として教材展示ができます。世界各国のそれがテーマ別に出来るわけです。NASAその他のアメリカ合衆国の研究機関では、人工衛星写真や処理した多くの地図(テーマ図)などが考えられる全て、集められ公開されています。かなり専門的でかつ量も豊富なのでじっくり時間をかけて見ないとその価値を正しく評価できないかも知れません。
 また、カリフォルニアのグラスネットワークでは、地図や人工衛星写真を駆使して一緒に地域の環境の現状と
将来を考える市民フォーラムの様子が手がるにとるようにわかります。いかにもアメリカン地理の実際的応用を直接みることが出来ます。「新世代インターネットの将来像と教育」な
どの大統領候補者ゴア氏からのメッセージが去年段階で発表されていました。ある高等学校のホームページには教材室がありプレートテクトニクスを説明する美しい衛星合成地形図があ
り、アメリカ合衆国地質調査所には、世界をグード図法で展開した世界植生図がかなり大きなファイルで公開されています。
 また、農業地域関係では国連のFAOのページにはサヘル地方の植性の1週間単位の写真が公開され、この地域の農業生産の様子が、地方行政区単位で情報処理され統計資料と共にフランス語ではあるが公開され
ています。
 飢饉のおそれがある場合には早急に警報が出て国際経済協力体制が組めるようになっています。また、合衆国のある政府サイトでは、世界の穀物市場に影響のある地域アルゼンチン、ブラジル、合衆国、カナダ、オーストラリア、インドと西アジア、また別のサイトでは中国の農業地域の現状が作物別に分析されてほぼリアルタイムに無料で公開されています。
 農業地位それぞれの国の農業地域が気候との関係がわかるようにケッペンの気候区分が作物分布図と重ね合わせて提示され、今年の気温降水量と平年の値、今年と平年との偏差が地図として提示され、同じ画面に穀物の植付けと収穫のカレンダーも添付されています。まさに、伝統的な地理の教科書が現実解析の生きた姿としてあるではありませんか。
 また、環境問題では多くのサイトがあり、アメリカの人工衛星が経年変化を観測しており、アラル海、アマゾンロンドニア地方、チェコポーランドの国境付近の酸性雨被害、オーストラリア、南極、オクラホマのセンターピボットの広がりと地下水など具体的に問題も添えて高校生地理学習用に編集されています。
 その資料の豊富さには目をみはるものがあります。残念ながら英語を毛嫌いするとこれらを見ることはできませんが、地理はビジュアルに接近できるし、パソコンメーカーには出荷時に翻訳ソフトを添付してある場合が多く(学校用では、何を考えたかこれがインストールから外れている場合が多い。
 教育用のソフトを毛嫌いする傾向がありコンピューターとはエクセルや一太郎(最近ではMS−WORD)のことと勘違いしている教師も多い。)であら翻訳できるのであまり不自由はない。生きた生の英語の勉強にもなるでしょう。
これらを基本的なものを日本語に翻訳してページが作れればさらに利用しやすいとは思いますが。いずれにしてもさらに内容を吟味して教科書ページにリンクを添付すれば、場合によっては大学入試問題とリンクできるものもある。
 以上のようなページを作成できればと考え
1.  小型のデータを入力
 2.  設備と技術的な問題
 3.  通信費と費用の問題
を研究する材料に利用させていただきます。統計集は別に書店より購入したいと考えています。
(必要に応じてOCRで変換できるようですので)また、公的にそのような企画がございましたらご教示お願いします。

                  神奈川県在住